🌍 トランプ「気候詐欺」発言の裏で進む脱炭素現実、NY気候週間1000イベントの意味

• 🇯🇵Climate Curation vol. 177 音声概要 [8:52 min.]

• 🇺🇲Climate Curation vol. 177 audio summary in English [6:14 min.]

*免責事項：要約、翻訳、編集の際にClaude Sonet 4.0 などの生成AIツールを使用しています🙂

*「Climate Curation」では英語圏の記事を中心にピックアップしています。日本における気候変動・脱炭素関連のニュースは毎週水曜日に配信しているJapan Climate Curationで英語で報じられているニュースを中心にまとめています。以下の【Japan Climate Curation #171】をご覧ください。

🌡️ 日本、記録的熱波に直面　浮体式風力発電が新再エネ時代を開拓 [9/124 Japan Climate Curation #171]

• 🎧 - 🇯🇵日本語での音声概要 : Japan Climate Curation vol. 171 [8:19 min.]

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【⭐📰👀今週気になったニュース・トピックス】

【1】🌪️ 気候変動対策は「世界史上最大の詐欺」　トランプ氏が国連演説で主張 [9/24 毎日新聞]

トランプ米大統領は23日の国連総会で気候変動対策を「世界史上最大の詐欺」と批判し、再生可能エネルギーを否定し石炭を称賛しました。しかし国際再生可能エネルギー機関によると、2024年の新規再エネプロジェクトの90％以上が化石燃料より効率的です。インドネシアやブラジル首脳は気候対策の緊急性を訴え、米国内専門家も「国民利益を損なう」と批判しています。トランプ政権はパリ協定離脱と温室効果ガス規制撤廃を推進しており、国際協調体制に深刻な打撃を与えています。

【2】🌪️ 「スコットランド風車」「緑の詐欺」トランプ氏、国連で異例演説 [9/24 Financial Times]

トランプ米大統領は国連総会で約1時間にわたる「散漫で反復的、奇妙」な演説**を行いました。気候変動を「世界史上最大の詐欺」、再生可能エネルギーを「ジョーク」と批判し、ヨーロッパの移民政策を「オープンボーダーの実験をやめるべき」と非難しました。スコットランドの風力タービンやロンドン市長への攻撃など、多くの聴衆が「ニッチで奇妙な固執」と受け取る内容を含んでいました。テレプロンプターとエレベーターの故障というトラブルもありましたが、国連との関係に関する新たな重大発表はありませんでした。全体として、世界的課題より個人的な不満を優先した異例の演説でした。

【3】🌍 習主席、中国の気候目標を発表　今後10年で控えめな削減計画 [9/25 Financial Times]

中国の習近平主席は国連気候サミットで、今後10年間で温室効果ガス排出量を最大10%削減し、風力・太陽光発電容量を現在の2倍に拡大する保守的な目標を発表しました。グリーン移行を「時代の潮流」と呼び、「一部の国」が反対行動を取っていると暗にトランプ政権を批判しました。世界最大の温室効果ガス排出国である中国の目標設定は、パリ協定の1.5度目標達成に極めて重要ですが、気候専門家は15%程度のより深い削減を求めていました。中国は年間6250億ドルを投じて世界最大のクリーンエネルギー投資国となり、クリーンテック分野で支配的地位を確立しています。一方、米国はパリ協定から離脱し、EUも拘束力のある気候計画で合意に至りませんでした。専門家は中国が「控えめに約束し、多めに実行する」傾向があるため、実際の削減量は目標を上回る可能性があると指摘しています。

【4】🌍 NY気候週間、過去最大規模で開催へ　トランプ政権の逆風下でも [9/23 Reuters]

New York Climate Week 2025は、トランプ政権の気候否定政策にもかかわらず記録的規模となり、1000以上のイベント（昨年は900）が開催されました。パリ協定立案者フィゲレス氏は「現政権への解毒剤として」参加が増加していると分析。炭素回収企業Climeworksは昨年の4倍のイベントに参加し、需要拡大を実感しています。一方、米国・EUが消極的な中、中国やCOP30議長国ブラジルが主導権を握っています。世界大手企業の半数がネットゼロを約束するも、98%が具体的な支出計画を未公表。ロックフェラー財団調査では世界人口の86%が気候対策における国際協力の重要性を認識していることが判明しました。

【5】🎤 NYクライメートウィーク2025　会場で聞こえた声 [9/26 Heatmap News]

ニューヨーク気候週間2025では、13州をカバーする電力市場PJMが最も頻繁に話題となりました。データセンター成長と送電網混雑により政治的論争を呼んでいます。AIの気候変動対策への役割について議論が行われ、聴衆の78%が「AIは人類の最良の希望」との主張に反対しました。AI ブームにより、ビッグテック企業が全国の電力市場を統一化し、初期段階の気候技術の重要な買い手となっています。また、企業の炭素会計基準である温室効果ガスプロトコルのスコープ2排出量報告方法の見直しが重要な議題として浮上しています。

*PJMインターコネクション（PJM Interconnection, LLC）とは、米国中東部の13州とワシントンD.C.の広範な地域に電力を供給する、北米最大の電力系統運用機関（RTO）

【6】⚡ 「クリーンエネルギー、もはや政治超越」パリ協定立役者が指摘 [9/26 The Wall Street Journal]

パリ協定を主導したクリスティアナ・フィゲレス元国連気候変動事務局長は、クリーンエネルギーのコスト競争力向上により「政治を超越した」エネルギー転換が起きていると述べました。1980年以降、太陽光モジュール価格は99.6%下落、風力設置費用は80%減、バッテリー価格は99%下落しました。トランプ大統領が再エネを「詐欺」と批判する一方、サウジアラビアも2030年までに電力の半分を再エネで賄う計画です。中国は再エネ最終電力消費の30%、EV販売の半分を占め、技術的優位を確立。発展途上国でも太陽光・風力が全発電量の12-13%に急成長し、「市場力学が移行を牽引」している状況です。

【7】🌱 トランプ氏の気候攻撃、新ESGは止まらず [9/26 Financial Times]

フィナンシャル・タイムズのジリアン・テット氏は、トランプ大統領の気候変動「詐欺」発言が現代エネルギー政治の現実から乖離していると分析しました。新たな「ESG」概念が登場し、従来の環境・社会・統治ではなく、[E]エネルギー価格、[S]地政学的安全保障、[G]経済成長に焦点を当てています。欧州は電力コスト削減とロシア依存脱却、ビッグテックはデータセンター用電力確保のため再生可能エネルギーを推進。新規再エネの90%が化石燃料より安価で、年間2.2兆ドルの投資が見込まれます。中国がグリーンサプライチェーンを支配する中、トランプの攻撃は米中地政学的覇権争いの一環と位置づけられています。

【8】🤖 AI「リスク伴うが地球温暖化対策に有効」国連気候変動事務局長 [9/22 The Guardian]

国連気候変動事務局長のサイモン・スティール氏は、AIが地球温暖化対策の「ゲームチェンジャー」になり得るが、政府による規制が不可欠だと述べました。AIはエネルギー効率化や産業プロセスの脱炭素化に活用されていますが、データセンターの膨大な電力需要への懸念もあります。同氏は世界が「パリ協定と歩調を合わせている」と評価し、再生可能エネルギー投資が10年で10倍に増加したことを挙げました。700以上の低炭素産業施設が計画段階にあり、1.6兆ドルの投資機会が存在するとも指摘しています。トランプ政権の反対にもかかわらず、各国の気候協力は継続しています。

【9】🏢 企業の気候変動対策、本当に後退しているのか [9/23 Harvard Business Review]

世界75社を対象とした調査により、企業の持続可能性への取り組みに関する「後退」報道の実態が明らかになりました。実際に後退したのはわずか13%で、85%が現状維持または加速しています。多くの企業が「グリーンハッシング」戦略を採用し、政治的リスクを避けて静かに取り組みを継続。一方で、ネットゼロ銀行連合などの企業連合は解散が相次いでいます。事業統合度、価値創造重視、リーダーシップ安定性が企業の持続性を左右する要因として判明。表面的な後退報道に惑わされず、実態を正確に把握することが重要です。

【10】🌱🚀💰 気候テック・GX関連ニュース&🎟️ イベント情報

• Green AI、シリーズAで総額1.2億円調達──AI脱炭素計画で海外展開も加速 [9/26 Kepple]

• 9月24日は【みんなでつくろう再エネの日】。逆風を吹き飛ばす、気候変動解決に向けたお祭りイベントを今週9/27(土), 28(日)に開催！！ - 気候変動解決のために再生可能エネルギーの普及やサステナビリティに尽力するスポーツ界、ファッション界、メディア関係者、アーティスト、若者や実践者など、50名以上の多彩な登壇者が結集！！[9/24 一般社団法人Media is Hope]

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